技術情報・技術コラム
組み込みハードウェアの基礎と開発・構成パターン
FPGA
組み込みハードウェア
当記事では、組み込みハードウェアの基礎と設計要素について解説します。少しでも興味をお持ちの方は、是非最後までお読みください。
組み込みハードウェアとは?
組み込みハードウェアとは、組み込み機器(特定用途向けに特化した、限定した機能を果たすことを目的とした機器)に用いられる、ハードウェアを指します。例えば、電源ユニット、さらにはその基板、細かな電子部品など、組み込み機器におけるソフトウェアを除いたものの全てが組み込みハードウェアの領域に含まれます。一方で、組み込みソフトウェアとは、特定用途向けに特化したこれらのハードウェアを制御し、機能を果たすためのプログラムといえます。
>>組み込みソフトウェアとは?主な開発言語や開発の流れを解説!
組み込みハードウェアと組み込みソフトウェアの関係
上述のとおり、組み込みソフトウェアは、組み込みハードウェアを制御し、機能を果たすためのプログラムとなります。つまり、組み込みハードウェアは、組み込みソフトウェアによる制御がないと、特定の機能を果たすことはできません。
例えば、洗濯機を例に挙げます。組み込みソフトウェアにより特定の動作がプログラムされています。特定のボタンを押すと、ソフトウェアから指令が下り、組み込みハードウェアが機能して、「洗濯機に水を注入する」「ドラムを回転させて衣類を洗浄する」などの動作が完了します。
上記は一例ですが、組み込み機器が構成・動作するうえで、組み込みハードウェア、組み込みソフトウェアの双方とも必ず必要となるのです。
組み込みハードウェアの開発・構成パターン
ここまでご説明しました組み込みハードウェアによる組み込み機器の開発・構成パターンについてご紹介します。組み込み機器の開発・構成パターンとしては、大きく下記のように分類できます。
①独自の組み込みハードウェアのみで構成する
②汎用のマイコンボードと独自の組み込みハードウェアを組み合わせて構成する
③汎用の組み込みハードウェアのみで構成する
もちろん、開発コスト面を鑑みると汎用の組み込みハードウェアのみで構成することが良いといえますが、サイズ・形状・求める機能の関係で、汎用のハードウェアを採用することが難しい場合が多くあります。このような場合には、組み込みハードウェアの開発が必要となります。
組み込みハードウェアの開発・設計事例
そこで、組み込みシステム・IoT機器開発.comで開発・設計を行った組み込みハードウェアの事例をご紹介したいと思います。是非ご確認ください。
組み込み機器 開発事例:産業機器用 警報装置
上位系統からの要求にて、本体内に保存した警報データ、音片データの再生、停止を行う警報装置を開発した事例です。お客様にご要望をヒアリングした後、下記の仕様にて検討しました。
【装置 仕様】
警報データは警報音、音片データは音声
【音声 合成仕様】
データフォーマット:WAV フォーマット(PCM16bit 32KHz モノラルのみ)
データサイズ:最大625KByte(10秒)x 48CH
プロトコルで保守用PC から転送、混色方式:DSP によるPCMデータ加算方式、最大9音混色、オーディオ用D/AコンバータによるPCM 複合、鳴動周波数:300Hz~10KHz、内蔵スピーカー:8Ω 10W、外部スピーカーも8Ω 10W 以上を使用することを推奨、ライン出力レベルは600Ω 0dB±3dB
組み込みハードウェアの開発・設計なら、組み込みシステム・IoT機器開発.comまで!
組み込みシステム・IoT機器開発.comを運営する山勝電子工業では、基板設計、部品実装、機器・ボード制作といった組み込みハードウェアの開発から、組み込みソフト、インフラ開発、WEBアプリケーションまで社内一貫対応しております。
この社内一貫対応の体制により、ハードウェアとソフトウェアの協調開発ができ、コミュニケーションロスを減らし、効率的且つ、高品質なシステム開発を実現しています。組み込みシステムの開発なら、当社にお気軽にご相談ください。