技術情報・技術コラム

IoT機器・システム開発の委託先選定のポイント

IoT機器

組み込みシステム

組み込みハードウェア

組み込みソフトウェア

現代、IoT機器・システムは、あらゆる産業において必要不可欠な要素となっています。実際に、企業では少なからずIoT機器・システムを活用しており、業務効率化や、人件費の削減、さらには新たな顧客価値の提供を実現しています。しかし、このIoT機器の開発に焦点を当ててみると、高度な技術要件と専門知識を要するため、多くの企業はIoT機器の受託開発パートナーに委託しています。そこで、今回は、適切なIoT機器・システムの委託先を選定するために押さえておくべき基礎的なポイントをご紹介します。

IoT機器・システム開発の難しさ

IoTの簡易的な全体像としては、配置されたセンサー等から得た計測データをネットワーク経由でアップロードし、インターネット上のクラウドサーバで一元管理をするといった流れとなります。

ただし、このIoT機器・システム開発と一口にいっても、分野が幅広く、必要なスキル・知識は無数にあります。例えば、測定デバイス関連のボード・筐体・センサ・カメラなどのハードウェア領域、測定したデータを処理するアプリケーションに加え、デバイス間のデータを送受信するサーバーなどのソフトウェア領域などがあります。

簡単に例として、要素を挙げるだけでも上記のようにハード・ソフト面の様々な知識が必要となります。つまり、IoT機器・システムの開発には、ハード・ソフト面の双方の知識が求められるため、非常に難易度が高いといえるのです。

IoT機器・システムの委託先選定における考慮すべきポイント

ポイント①:企画・構想設計といった上流工程から参画できるか?

委託先選定にあたり、考慮すべき点は上流工程から対応できるかどうかです。例えば、自社が開発したいIoT機器・システムの具体的な仕様が未決定であるケースも大いにあるといえます。このような場合、上流工程から参画できる委託先を確実に選定することが重要です。開発委託先と細かく議論をすり合わせていくことで、最適なIoT機器・システムの仕様を決定していくことが可能となります。

ポイント②:どの領域の開発・設計に対応できるか?

回路・基板設計から機構設計・製造までハードウェア領域まで対応できるか、組み込みソフト・インフラ・Webアプリケーションなどのソフトウェア領域はどこまで対応できるか、などどの領域に対応できるかを考慮することは重要です。

例えば、マイコン設計のみでよければその専門業者に依頼することで、費用的にも抑えることができますが、「IoT機器開発を任せたい…」となると、多くの領域をカバーできる委託先を選定した方が良いといえます。

ポイント③:開発予定のIoT機器・システムに類似した開発実績があるか?

開発予定のIoT機器・システムに類似した開発実績、もしくはその他の確かな実績があるかは確認すべきでしょう。上述の通り、IoT機器・システムの開発には、非常に深い知見が求められる上、領域としても非常に幅広いです。そのため、実績を鑑みた上で選定を行わないと「自社の求める機能要望を満たせない…」なんてことにも陥りかねませんので注意をしましょう。

IoT機器・システムにおける開発コストの考え方

上記の観点を踏まえた上で、委託先を選定することは重要です。ただし、この観点に加えて、開発コスト面も考慮する必要があります。ここでは、IoT機器・システムの開発コストの考え方を一般消費活動の行動を例に挙げて考えてみます。

例えば、お肉が欲しい場合、お肉の専門店に行くと、安価で調達することが可能です。しかしながら、専門店にはそれ以外の商品はありません。幅広い商品を調達するためには、スーパー、もしくは百貨店などに行く必要があります。スーパーへ行くと、専門店よりもお肉はやや高価となることもありますが、非常に幅広い商品を調達することができます。一方で、高級な百貨店と比較すると、全てを安価で便利に調達することができるのです。

IoT機器・システムの開発もこれと同様の考え方です。ある程度機能が限られており、安価での開発を望むのであれば、その領域に特化した委託先(専門店)を選定した方が良いといえます。一方で、様々な領域の設計が必要である場合には、ややコストは高くなりますが、トータルで対応できる便利な企業(スーパー)を選定すべきなのです。

ちなみに、組み込みシステム・IoT機器開発.comを運営する山勝電子工業もこの例でいう、スーパーに位置しており、IoT機器・システム開発のことなら、一貫して対応することができます。

IoT機器・システムの開発なら、組み込みシステム・IoT機器開発.comまで!

組み込みシステム・IoT機器開発.comを運営する山勝電子工業では、基板設計、部品実装、機器・ボード制作といった組み込みハードウェアの開発から、組み込みソフト、インフラ開発、WEBアプリケーションまで社内一貫対応しております。

この社内一貫対応の体制により、ハードウェアとソフトウェアの協調開発ができ、コミュニケーションロスを減らし、効率的且つ、高品質なシステム開発を実現しています。組み込みシステムの開発なら、当社にお気軽にご相談ください。

技術コラム一覧に戻る